社名の由来と創立

写真:創立者 松本 明男氏

K構造研究所の社名は、特許「軽量鉄骨鉄筋コンクリート構造」を得たことに由来する。

特許考案者で創立者松本明男は、戦後の被災した日本を1日でも早く復興しなければならないと考え、何とか経済的な耐震耐火構造の建築は出来ないものだろうかと日夜苦慮した。

研鑚を重ねた末誕生したのが、新しい構造法、後の「K構造」で、昭和28年特許を得た。
内容は、鋼材量が在来の鉄筋コンクリート構造の約半分という画期的な工法であった。

しかしながら、当初の特許は鉄骨が露出していたため、2階建て建築にしか使用できなかったことから、さらに完全な耐火構造の工法を新たに考案し、昭和31年に重ねて特許を得た。
特許の名称では長いので「軽構造」と略称したが、何となく頼りない感じを受けるため、改めて「K構造」と呼ばれるようになった。
特許も、先の特許をK1構造、後の特許をK2構造と呼んだ。

昭和31年2月設計事務所として株式会社K構造研究所(現、東京事務所)を創立。広島事務所は、少し遅れて昭和33年4月の設立となった。
創立当初は学校建築が主体であったが、次第に市庁舎、市民会館、福祉施設、民間建築等の設計も積極的に行うようになり、官公庁の設計に於いては、全国有数の設計事務所の一つに数えられるに至った。

その後創立者松本明男は、かねて研究していた学校関係の論文をまとめ、「学校校舎の躯体工事費の研究」なる学位論文を東京工業大学に提出、昭和48年工学博士の学位を授与された。
さらに、神奈川県厚木市所在の東京工芸大学教授にも就任したが、惜しくも平成8年逝去した。


現在、東京事務所、広島事務所は独立採算性による別法人として設計活動を行っているが、

それぞれの特長を生かした「K構造グループ」として互いに協力し合い、技術交流を行いながら一層の連帯感を深めている。










 K構造 工法